発達・医療・健康に関する記事
2006年11月22日
病院に臨床心理士派遣 熊本県が「極低出生体重児」育児支援 全国初専用の母子手帳も

体重が1500グラムに満たないまま生まれた「極低出生(ごくていしゅっしょう)体重児」の育児を支援しようと、熊本県は今月半ばから独自の「リトルエンジェル支援事業」を始めた。育児に不安になりがちな母親の心の負担を和らげるために、母親のいる医療機関に臨床心理士を派遣するほか、専用の母子手帳を交付する。熊本県によると、こうした母子への総合支援は全国で初めてという。
極低出生体重児は年々増えており、熊本県では2004年度に130人誕生。全国平均よりも高い割合で生まれる傾向が続いている。出産直後から母親と離れ、新生児集中治療室(NICU)で数カ月間の治療が必要な場合が多く「母親が自責の念に駆られ、愛着を持つことが難しいこともある」(県健康づくり推進課)という。
熊本県はこうした事情を考慮して、NICUを持つ熊本市民病院など3つの医療機関に月1、2回、臨床心理士を派遣して母親の精神面をケアする。退院後も保健師が家庭訪問して、母子の成長を見守る。
また、市町村が交付する母子手帳とは別に、専用のリトルエンジェル手帳を発行。極低出生体重児の平均身長・体重を示した発育曲線や、未熟児網膜症などかかりやすい病気の一覧、「先輩ママのアドバイス」といった情報を提供する。
熊本市民病院・総合周産期母子医療センターの吉村圭子看護師長は「一般の母子手帳だと母親が標準的な子供の発育曲線と比較し、不安が深まっていた。専用の手帳の発行はむしろ遅いくらい」と話している。
=2006/11/22付 西日本新聞朝刊=








